[孤島]
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
森絵都 『リズム』


書店のカウンター脇のカゴのなかに、ほかの森絵都の著作と一緒に横積みされてた。
「リズム」という(ちょっとベタな)タイトルと、帯にあった「中高生のバイブルとして読みつがれてきた……」にそそられて、買うことにした。

面白かった。上手。
さすが直木賞を取るだけのことはありました。(直木賞は『風に舞いあがるビニールシート』で受賞)

この「青い鳥文庫」版は、1991年に出版した「リズム」と「ゴールド・フィッシュ」に大幅に加筆・修正を行った、とあった。そのせいか、またはもともと上手かったのか、いずれにしてもすっかり引き込まれた。

主人公の名前は「さゆき」。これは私の名前から一文字、抜いたものだ。そして私と一緒で五月生まれ。♪ ど~でもいいことかもしれませんが。
いちおう「さゆき」は女子中学生。「リズム」では中一、「ゴールド・フィッシュ」では中三。
ファーストシーンでの小学二年生の作文が、過去から引き継いだバックグランド、つまり登場人物や関係の由来を物語っている。

この物語には悪者がひとりも出てこない。登場人物はみな良いひとたちだ。悪人が存在しないので、主人公は善人として振舞うことができずらくなる。
また、主人公は超能力や特別な才能があるわけではない。特別なことにチャレンジするわけでもなく、厄難や難病とたたかうわけでもない。あくまでふつうの女子中学生だ。ストーリーに大きな「山」があるわけでもない。

とすると、なにが面白いのだろうか?

それは主人公のキャラクターと、ユーモアと情感あふれる語り口、そして文体のリズム感。
またいくつかのエピソードはそれぞれリンクしていて、「こういうことだったのか」と納得了解できる。
一人称で語られる登場人物の観察も、鋭くて優しい。
そして主人公の心は揺れ動きながら、けっして予定調和ではない、どう動くか分からないその瞬間に今いるという感覚、つまりヴィヴィッドなリアリティがそこにある。(←なんのこっちゃ)

      *

亀田八百長試合のことは別のBlogにも書いたけど、
そんなことよりレバノン情勢が気になる。

テーマ: - ジャンル:本・雑誌

コメント
この記事へのコメント
こんばんは。
トラックバックさせていただきました。
トラックバックいただけたらうれしいです。
お気軽にどうぞ。
2009/06/16(火) 03:33:59 | URL | 藍色 #-[ 編集]
こちらからもトラックバックさせていただきました。
(もしトラックバックが送られてないときは、連絡ください。)
2009/06/16(火) 15:59:26 | URL | Spirit of Beehive #-[ 編集]
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック
ガソリンスタンドで働きながらロックバンドで歌をうたう、いとこの真ちゃん。 小さいころから大すきだった真ちゃんの家族が、ばらばらになっ...
2009/06/16(火) 03:32:52 | 粋な提案
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。