[孤島]
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映画3本
■『ザ・マジックアワー』(監督:三谷幸喜)
三谷幸喜の前回作『THE 有頂天ホテル』は、アホらしくなってきて、途中で見るのをやめたくらいつまらないものだった。(いちおう最後はどんな終わり方をするのか見たけど、本当にくだらない映画。)
こんどの『ザ・マジックアワー』は面白そうという評判なので、DVDでみたけど・・・
コント仕立てで、ドタバタ物。くだらないと思いつつ、途中で笑ってしまったり。ときどき2倍速も使った。
ちょっとウディ・アレンの映画(例えば、『ブロードウェイのダニー・ローズ』、『ブロードウェイと銃弾』、『さよなら、さよならハリウッド』)を意識したものかなと思ったり。(いえ、パクったとは言ってないですよ、パクったとは。)

こういうドタバタ物は、時間とECOなエネルギーの省力化のために、2倍速で見るといいと思う。
同じくドタバタ物の北野武の『監督・ばんざい!』も、2倍速で見ると、まるでチャップリンやキートンの映画のように面白く楽しめた。


■『象の背中』(監督:井坂聡、原作:秋元康)
お涙頂戴のつまらない映画。
死期の近いことをわかった人が、死にいたるまでの間をどう生きたかという、映画では結構おなじみの話だけど、この映画は軽すぎる。


■『黒い雨 』(監督:今村昌平、原作:井伏鱒二)
BSで見た。モノクロのフィルム。
この物語は、二次的被曝を受けた矢須子や叔父叔母、そして村落の人たちの受難劇。
この映画は重い。

田中好子演ずる矢須子や叔父・叔母は、広島から離れたところで原爆のキノコ雲を見る。そして叔父や叔母と一緒に、叔父の勤める広島の工場に出発する。舟で広島にゆく途中、放射能の含まれた黒い雨を浴びる。そして爆心地を通って工場に向かうのだけど、その際、黒焦げの死体や皮膚のただれた者、助けを求める被災者、そして川に浮く死体など、原爆による惨状が生々しく描かれている。
原爆の悲惨さは写真集などでよく見たけれど、こうして映像で撮られたものは、作られたものとはいえ、ググッと迫るものがある。
完全にジェノサイドだ。米国の原爆投下に対して、また腹が立った。
米国に謝罪要求できない日本って・・・。


ところで田中好子は、たぶん日本人が抱いてる「かわいい女の子」のプロトタイプというか原型(元型)のような女優の一人ではないかと思う。最近はもっと個性的というか欧風的になってきているみたいだけど。
たぶん韓国の映画やドラマが日本で好評なのは、今はあまり見かけなくなった吉永小百合・田中好子的「かわいい女の子」の女優が出てきているからでは、と思っているのだけど……。
映画 『潜水服は蝶の夢を見る』
sennfuku 女性誌「エル」の編集長だったジャン=ドミニクは、脳梗塞で脳幹をやられて全身麻痺になってしまう。 閉じ込め症候群(locked-in syndrome)という、世にも恐ろしい病名。
外部の情報は取り入れることはできるけど、アウトプットがほとんどできない。
唯一残されたものが瞬きする左目で、会話者の読み上げるアルファベットを瞬きすることによって文字を確定し、意思や文章を表現する。

意識障害はないので、「自由な想像力と記憶で、どこへでもいける」。

映画の終わりに近く、回想なのか想像なのか、エッフェル塔などパリの風景のなかを車で疾走するシーンがあって、そこでBGMとしてかかってたのが「ラ・メール」と「大人は判ってくれない」のテーマ曲。 「ラ・メール」は映画のイントロでも使われていた。

この舞台になった病院は海岸近くにあり、テラスからは海が見える。実際、車椅子で浜辺にも行っていた。
それで映画ではこの「ラ・メール(海)」を採用したのかもしれないし、またフランス人にとってこのシャンソンはきっと国民的な思い出の曲なのだろう。

LA MER  ラ・メール (シャルル・トレネ CHARLES TRENET)



この映画でもいろんな曲が使われていて、YouTube などでどういうシーンでそれらが使われているのか分かるので、いろいろと勉強になる。
別に音楽監督になろういうというわけじゃないけど。

YouTube
『潜水服は蝶の夢を見る』 テーマ曲
トム・ウェイツ All The World Is Green
「大人は判ってくれない」テーマ曲
Don't kiss me goodbye (Ultra Orange & Emmanuelle)
バッハ ピアノ協奏曲第5番へ短調(Claudio Dauelsberg)


原風景というのがあるように、人には当たり前に原音楽というのもある。昔は地域の民族的な音楽しか選択できなかったけど、いまはメディアの発達でどんなジャンルの音楽でもアクセスすることができる。

で、この「ラ・メール」は、私にも懐かしい音楽だ。 どこで聴いたのか分からないけど、たぶんラジオから。 なんせ、昔の人ですから。w

テーマ:DVDで見た映画 - ジャンル:映画

映画版 『ライラの冒険 ― 黄金の羅針盤』
黄金の羅針盤〈上〉?ライラの冒険黄金の羅針盤〈上〉?ライラの冒険
(2003/10)
フィリップ プルマン

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「ライラの冒険」(原題:His Dark Materials)は、ウィキペディアでは「当初は児童小説として出されたものの、ジョン・ミルトンの『失楽園』にも題材をとった深い宗教的・哲学的内容が高く評価されており、大人の読者にも人気が高い。」となっていたけど、その宗教的・哲学的な片鱗はちっとも見えてこなかった。
また「グノーシス主義などの影響を受けたこの作品では、パラレルワールドで信仰されている神が、実はニセの神であったと描かれ、また物語の後半では神や天国への反乱が主要なモチーフとなる。」(WIRED VISION)ということらしいが、北米のカトリック連盟のボイコットもあって、宗教に対する直接の言及をトーンダウンさせた、ということらしい。
三部作の第1部なので、そのへんは2部3部で出てくるのかもしれないけど、少なくともこの映画は子ども向けに思えた。じっさい観客は子どもが多かったし。

それからこの映画では、情報を小出しにしているので、よくわからないところもあった。子どもは、ダストや支配原理であるマジステリアムというのを理解できたのだろうか。
ファンタジー小説を書こうとしてこの映画を見たのだけど、このパラレルワールドの世界観を読み取るには、原作を読まないとならないかもしれない。かなり壮大な構想をもった物語のようなので。

このライラの世界では、人はダイモンという動物の守護霊を持っている。それがなかなか魅力的だ。大人は性格が決まっているので同一の動物の種類だけど、子どもは絶えず変化するので、それに応じて動物が変わる。
ライラはパンというダイモンとコミュニケーションすることで、感情や情報を観客や読者に伝えることができる。

ライラはチャーミングだ。聡明で、そして勇敢だ。獰猛なタタール族の隊長にツバを吐くくらい。(笑) ライラの得意技は、嘘をつくこと、そして真理計(アレシオメーター)を読めること。

このパラレルワールドでは現実に実在する固有名詞があまり登場していないけど、タタール族というのは、あのタタールをイメージしたものなのだろうか。かってヨーロッパを席巻した、欧州人にはその固有名詞を聞くのもあおぞましい、あのモンゴル起源のタタール人。
で、この映画でもすっかり悪役になって、ライラや子どもたちを襲う。
でもこういう善悪の色分けは、何か嫌な感じがする。じっさい欧州人(西欧人)は、他の大陸の人に対してもっとひどいことをやったのに。

ところで、日本とヨーロッパの少女像の違いについて、中沢新一がジブリの『ゲドを読む』(「『ゲト戦記』の愉しみ方」)のなかで次のように言っている。
日本人にとってナウシカが、少女像のひとつの原型だと思います。ナウシカは風使いですね。風使いであるナウシカが、本当の力を得るためには、地下の王蟲が住む世界、そこは水の世界ですが、そこへ下降して古代の英知に触れてから、戻ってこなくてはなりませんでした。これが日本の少女像です。これに対して、ル=グウィンが描く少女像は、火です。テルーは竜の子ですが、竜というのは、火と風の合成体ですから、火を吹きながら風をあやつって天を守ります。これに対して日本の少女像は、風に乗って舞いながら水を求めるのですね。
ところでライラはどうだろうか。
ライラは気球(風)や船(水)にも乗るけど、動物(クマのイオレク)にも乗る。鍛冶屋でもあるイオレクは、火と何らかの関係があるのかもしれない。
それと、ヨーロッパでは、天空を動物たちがグルグルと回っているというイメージがあって、それがサーカスの起源だとされている。とすると、ライラは動物使いということになる。(日本でも「もののけ姫」で動物使いが登場していた。)
それに何よりもライラは羅針盤(アレシオメーター)使いだ。機械と神秘とが結びつけられたアレシオメーターで真理と知恵を得て、世界を変える。主人公は少女だけど、これはまさに男の作者の作った物語だ。

テーマ:ライラの冒険 - ジャンル:映画

YouTubeの映画で都市観光巡り
YouTubeの映画を見て、観光した気分に。
お金もかかりません。


パリ
『大人は判ってくれない』 フランソワ・トリュフォー
エッフェル塔を周回するように集合住宅やビルや工場がローアングルで流れてゆく。哀愁を帯びた3拍子のテーマ曲が物語を暗示している。



ニューヨーク
『マンハッタン』 ウディ・アレン
ガーシュインの「ラプソディ・イン・ブルー」が流れ、映画が始まったときは感動した。もうだいぶ昔のことですが。



ベルリン
『ベルリン・天使の詩』 ヴィム・ヴェンダース
時間のない世界からの飛翔 ―― 永遠性、時間、死について考えさせられた映画。



ロンドン
『Mr. ビーン Chrismas』
Mr.ビーンがあのハロッズのおもちゃ売り場で遊んでる。
このクリスマスは特におもしろかった。YouTubeでまた見れるとは!
(これのどこが観光なのと思われる人もいるでしょうけど。。。)

テーマ:私が観た映画&DVD - ジャンル:映画

『ALWAYS 続・三丁目の夕日』 山崎貴監督
単に昭和30年代を舞台にした「ほのぼのとした映画」という印象しかなかったし、前作の『三丁目の夕日』のTVも途中から飽きて見るのをやめたくらいなので、当初この続編も興味がなかった。でもこの映画はいいという人がいて、もしかして人を惹きつける何かがあるのかなと思ったのと、監督の山崎貴がNHKデジスタにキュレーターとして登場して、その中で実際に登場人物が橋の上を歩くシーンと背景の3Dグラフィックスとの合成をやっていたので興味をもち、そういうことでじっさい映画館で観て来た。

感想としては、うまく作られている映画だと思った。

★ 3Dグラフィックスの箱庭・ミニチュアを俯瞰する快感、昔懐かしい時代へワープする快感、下町の人情物と昔風恋物語の快感、セットで出来た個々の家の中を覗いてる快感、(かっこ付きだけど)真実は遂には勝利するという快感、そして てんこ盛りの快感。

★ 女性たちもそれぞれ存在感があって、演じてる小雪、薬師丸ひろ子、堀北真希がとてもいい。
たとえば一平の母親トモエ(薬師丸ひろ子)も単なる人の好い主婦だとおもったら、戦争で生き別れた恋人とばったり再会するエピソードがあったり。

★ ヒロミ(小雪)みたいな女性は、たぶん昭和30年代でも そうはいないと思う。男が創り上げた女性の幻想。女性にしてみたら、食えなかったりお金で苦労するのは嫌だし。(被・経験あり w)
でも、憂い顔の小雪がとっても良くて、あの表情がありそうにもない恋物語を成功に導いたと思う。(正直、私もちょっと目がウルウルした。)

★ 茶川って、オタクの走りみたいなもの。ヒロミとは釣り合わないので、それで東大文学部出身という設定にしたのかもしれない。でもどうして他の大学(たとえば作家の多い早稲田大)じゃだめなのか? というと、茶川の家は貧乏なので私立には行けなかったから・・・って、そんなのどうでもいいですけど。
それから、前作を見てないせいか、どうして淳之介が茶川のところにいるのかよく分からなかった。
やっぱり前回の「三丁目」を見てた方が分かりやすいですね。

★ この映画では、大人も、子どもも、思春期の年代も、それぞれが主人公になっている。
つまり子どもから大人まで、演じられる人物のそれぞれの人生を、観客は好みによって楽しめるようになっている。


確かにいろいろと突っ込み所もありそうな気がするけど、あれはあれでいいんでしょう。
堀北真希も可愛かったし。



この映画のもつ雰囲気は、すごく分かる気がする。小学校の低学年に住んだ所は路地だったので、特に。
路地幅はすごく狭く、そこを抜けるとすぐ小学校のグランドへ出た。「三丁目」と違い、普通の家が多かったけど、いろんな年齢の子どもたちがいた。隣は材木屋で、クラスは違っていたけど同じ学年の男の子がいた。
おもにクラスの友だちと遊ぶことが多かったけど、ある日、隣の町内の子どもたちが攻めてきたとき(実際は攻撃するのでなく、威嚇と様子見)、自分の町内の子たちも大勢(十数名?)集まって、彼らとにらみ合い対峙したことがあった。彼らは何をするのでもなく、そのうち引き返していったけど、去るとき からかい半分で、ぼさっーとしてた私を引っぱっていこうした。でも、町内のお兄さんたちが助けてくれた。町内の中学生(?)や高学年の人たちは心強かった。
かくして、私は町内のメンバーであることを自覚したのでした。こうして地域の共同体に、少年たちも取り込まれていた。(逆に、子どものいなくなった地域共同体は衰退してゆくのだけど。)
一平の はとこ の美和も、最初はふてくされた沢尻エリカみたいなキャラだったけど、次第に鈴木家と地域共同体に馴染んでいった。

この映画が「地域共同体バンザイ!」的なクサい臭いがあまりしないのは、ひとつは、時代がかってあった昔の日のことであること、そしてもうひとつは、子どもも大人と同様に主人公であるということだと思う。
大人だったら、密着した隣近所の付き合いは遠慮したいという人は少なからずいると思う。でも子どもにとっては、地域共同体により承認され、守られ、ときにはしつけられたりしてた。
というか、原作は読んでないのだけど、これは思い出の少年時代の回想物でしょう、きっと。
誰にもあった少年少女時代とその思い出、バージョン-昭和30年版。

テーマ:ALWAYS 続 三丁目の夕日 - ジャンル:映画

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